2025年夏のヨーロッパ買い付け、で食べたジャガイモについて

2025年夏のヨーロッパ買い付け、で食べたジャガイモについて

ジャガイモ料理への思い

初めてのヨーロッパ旅行から帰国した時、「肉じゃがさえも食べたくない」と思いました。その時は主にドイツに滞在していたのですが、意図的に注文したわけでもないのに、ほとんどの料理にジャガイモが必ず何かの形で添えられており「先の食事でやっと平らげたのに、またジャガイモを食べないといけないのか」と思うと箸(フォーク)が進まない、という瞬間が何度かありました。ジャガイモが皿の面積のほとんどを占有し、メイン料理が見えなくなっている時は誰に文句を言ったらいいのかもわからず、その料理を頼んだ自分を責めるようにジャガイモを喉に押し込みました。

初めてのドイツで注文したカリーヴルースト(カレー風味のソーセージ)。カリーヴルストそのものは見えていない。

しかし「薬みたいで嫌だ」と思っていた八角の匂いを「美味しそうな匂い」と感じるようになるのとほぼ同じタイミングで、なぜかジャガイモを主食とした食事への苦手意識もなくなりました。「現地の味を心から楽しみたい」という気持ちにやっと身体が追いついてくれた。それは食事への文句が減ったということで、つまりは少しだけ人間性が改善されたということかと思っています。

昨夏のヨーロッパ買付でも山ほどジャガイモを食べ、特にリトアニアではジャガイモパンケーキを1日に2回も食べる日まであり、「こんなにジャガイモを食べれるようになったなんて誰かに聞いて欲しい」という自己顕示欲から、滞在中はBlueskyに食事内容をコツコツ記録していました。しかしBlueskyでは過去の投稿まで遡るのにめっちゃスクロールが必要なので、全然使っていないこのブログにも残しておくことにしました。

スイスのジャガイモ

リトアニアの後に訪れたスイスでは、友達が買ってきてくれたクロワッサンやチーズなどが美味しすぎてジャガイモ料理はあまり印象に残らず「ジャガイモ食べたっけな」とさえ思っていましたが、写真を見返してみたらなんの、ちゃんと食べていました。初めて訪れた際のドイツのように主張が激しいジャガイモではなく、そっと寄り添うタイプのジャガイモが多かったためかと思います。

友人のレストランでいただいたちょっといい料理に添えられたジャガイモ。見た目も綺麗だしかなりうまかったけど全体的にうまかったので、ジャガイモがどんな味付けだったか思い出せない。
チーズフォンデュのジャガイモ。メークインみたいな感じでやけにうまかったのを写真を見て思い出したが、「スイスの山でチーズフォンデュを食べる」という行動そのものの印象が強すぎて忘れていた。あとたぶんチーズに覆われているのはパンかもしれない。

リトアニアのジャガイモ

スイスの他にポーランドとオランダにも滞在しましたが、ごく短期間だったためかジャガイモ料理には出くわさず。その代わり冒頭でも述べましたが、一番長く滞在したリトアニアでは毎日のようにジャガイモを摂取し、ジャガイモの食べ溜めをすることができました。

外食でのジャガイモ

「リトアニア料理」で検索すると必ず上位に出てくるのがCepelinai(ツェペリナイ)。すりおろしたジャガイモで作ったモチモチ団子みたいなやつ(ダンプリング)の中にお肉が入っているという、正真正銘のジャガイモ料理です。

ソース別添えバージョンのツェペリナイ。もち米で作ったのでは?と思うような食感と色合い。

次に挙がるのはŠartibarščai(シャルティ・バルシチャイ)で、ビーツとケフィアで作った冷静スープ。これにはジャガイモは入っていませんが、ヴィリニュスの食堂で注文した際には茹でたジャガイモがついてきました。

ツェペリナイも頼んだので結果的にジャガイモ×ジャガイモになった。似たスープをポーランドで頼んだ時はジャガイモは付いてこなかった。

以下はその他、特にリトアニア料理というわけでもない料理に添えられていたジャガイモたち。

友達ママが連れて行ってくれたステーキのお店にて、なぜか「ジョージアンスタイル」で注文してしまった肉に添えられたフライドポテト。添えられたというか中央を占領している。この切り方たまに見るな、と思って調べたらクリンクルカットと呼ぶらしい。
ローストチキン?みたいなのに添えられたジャガイモ。見た目を裏切らない味だった。これはウェッジカットという切り方。
フィンランド生まれのハンバーガーチェーン、Hesburger(ヘスバーガー)のポテトはモスバーガーくらいの太さのストレートカット。ハンバーガーの味はマクドナルドに近い。食べ終わった後は軽い胸焼け。
すごいデカいピザ、の左側は友達の息子が頼んだフライドポテト。彼はめちゃくちゃフライドポテトが好き。
友達の息子がカフェで注文したフライドポテトとチキン(の残りをテイクアウトした時の写真)。これを食べた後に「晩御飯いらない」と言うのでなんてことを言うんだ、と思ったが、よく考えたら日本人にとってのおにぎりのようなもの?だし、そう考えるとおかしくはない。ちなみにリトアニアでは夜よりもお昼の方がメインで、「ディナー」と呼ぶらしい。
ポテトサラダみたいなのもあった。ビリニュスの市場にて。日本のポテトサラダとほぼ同じ味で、たぶんBaltoji mišrainė(White Salad)と呼ばれるやつ。

家庭でのジャガイモ

リトアニアでは友人の家と友人ママの家に泊まらせてもらいました。友人はどちらかというと炭水化物よりも野菜や果物を好んで食べるタイプだったのであまりジャガイモが食卓に並ぶことはありませんでしたが、一度「天ぷらを作る」と言って用意してくれた揚げ物の横にはそっとジャガイモが添えられていました。

チーズとか入っててめっちゃうまい揚げ物。茹でバージョンの綺麗な形のジャガイモが添えられている。

うってかわって友達ママの家に滞在している間の主食は基本ジャガイモ。

温かいビーツのスープに添えられたジャガイモはフライパンで焼いたバージョン。
リトアニアのロールキャベツ、Balandėliai(バランディリアイ)に添えられたジャガイモはシンプルな茹で。Balandėliaiとは「小さなハト」という意味らしい。見た目が似ているからという理由で、鳩は入っていない。
ミートボール(友人作)に添えてくれたジャガイモは茹でバージョンで、確か上に乗っているのはローズマリー。
市場で買ってきたソーセージにはシンプルな茹でバージョンを添えてくれた。食べている時には全く気づかなかったが、料理に合わせてジャガイモの調理方が変化している。
チキンカツに添えられていたのは細かく切ってフライパンで焼いたバージョン。切り方にも変化がある。

ジャガイモパンケーキ

リトアニアだけでなくその周辺国や幅広い地域でよく食べられているのがジャガイモのパンケーキ(ポテトパンケーキ)。リトアニはではBulviniai blynai(ブルビネイ ブリナイ)と呼ばれ、ジャガイモをすりおろして小麦粉や卵を混ぜて焼くそうです。シンプルな料理こそ違いが出やすいようで、作る人・場所によってやはり味が異なりました。

ヴィリニュスで食べたパンケーキ。ちょっと分厚めでサワークリームは別添え。
屋外で食べたからかめっちゃうまく感じたパンケーキ。外側がカリッとしていた。このあと友人ママが作ったジャガイモパンケーキも食べた。
友人ママが作ってくれたパンケーキ。薄めでシンプル。一緒に出してくれた赤い飲み物はスイカジュースにウォッカを混ぜたもの。
このパンケーキにはひき肉が入っていて、少し分厚め。野外で食べたパンケーキも美味かったが、ママが作ってくれたのが一番美味しかった。

今までで2回ほど古い油で食あたりのような症状が出たことがあり(ジョージアの揚げパンと日本の揚げパンでそれぞれ1回)、普段でも揚げ物は胃もたれするので出来るだけ食べるのを避けているのですが、油が良いのか揚げたてだからなのか、ほぼ揚げ焼きで焼かれたパンケーキなのに、リトアニアのパンケーキでは全く胸焼けもしませんでした。

ほぼ揚げ焼きだけど全然しつこくない

地方限定のパンケーキにも一度挑戦しました。Bulvinė bandaというパンケーキで、Dzūkija地方発祥。フライパンで焼くのではなく、乾燥させたキャベツの葉っぱの上に乗せて窯で焼くそう。このBulvinė banda自体にも大きく分けて2種類のバージョンがあって、焼いたものにディップを添えて食べるバージョンと、ソースやサワークリームと一緒に素焼きの壺に入れてしばらく置いてから焼く下味バージョンがあるそうです。
私が食べたバーションはディップ添えバージョンで、これまでのパンケーキよりも分厚くて、ちょっと酸味の混ざった味がしました。

友人ファミリー曰く「ここはそんなに印象的ではない」そう。手前の器に入っているのは確か豚の脂身をカリカリに揚げたやつ。

ジャガイモに対する今後の抱負

初渡欧では「もう見たくもない」と思っていたジャガイモ料理ですが、今ではリトアニアのジャガイモ料理本まで手に入れてしまうほど気になる存在になりました。今後は本に掲載されているレシピを実際に試してみたり、次の買い付けで新たなジャガイモ料理に挑戦することなどで、もっとジャガイモに近づきたいと思っています。

「Bulvių valgiai(ジャガイモ料理)」。よく見ると版ズレでサイケデリックなジャガイモになっている。レシピを全て試すまでは自分の元に置いておこうと思いますが、そのほかのリトアニアの料理本はお店で販売中です。

おまけ

友達のおばあちゃんの家にあったジャガイモ格納庫。地下に位置していて、上の窓からジャガイモを流し入れる。
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